Interview応援者さまの声を
お届けいたします
テラエナジーでんきでは、たくさんのユーザーさまが様々な想いを持って応援してくれています。個性豊かなユーザーさまの声をみなさまにお届けいたします。
- ライター:南 歩実
- 滋賀県生まれ。京都在住。 大学在学中にフリーペーパーの編集・営業に携わる。卒業後、ディレクターとして、webサイト制作、イベント、交通広告、編集などに携わる。 やる気と元気が取り柄。美味しいご飯と音楽と洋服と柴犬が元気の源。 高校から続けているギターはいつでもそばにいる。
テラエナジー(以下 TE)
まずはじめに、自己紹介をお願いできますか?
池口さん
池口龍法です。龍岸寺(京都)で住職をつとめています。
TE
テラエナジーでんきを知ったきっかけは何だったんでしょう?
池口さん
きっかけは、2019年9月にテラエナジーさん主催の「beの肩書き」というワークショップに参加したことです。その後、取締役の霍野さんとお話しする機会があって。仏教とITという連載記事で、テラエナジーさんに取材して記事も書かせてもらいました。
TE
テラエナジーを知った時、どう感じましたか?
池口さん
最初は全然理解できなかったです。なぜお寺で電力なんだろう?っていうところが、僕自身の中で腑に落ちないところはありました。お寺の人が事業に手を出すこと自体、色々な意見があるので。でも、電力っていうのは何か意味があるのかな?という期待感はありましたね。
TE
そんな中、テラエナジーを選んでいただいた決め手はどんなところにありましたか?
池口さん
そうですね、仏教の掲げるテーマは「無我」です。これは、自分さえよければいいという「自我」を離れて、世界全体が豊かに育まれていく生き方を模索することだと受けとめています。したがって、お檀家さんからいただいたお布施でお寺を運営していくときも、クリーンな電力を使用して地球環境に配慮すべきであり、そうしてこそ、仏教の精神が現代に生きてきます。ちょうど関西電力の汚職事件があった時期でしたから、テラエナジーさんは企業体質も含めてきっとクリーンだろうと信じて、お付き合いすることにしました。
池口さん
今まで、お寺は檀家さんのお葬式などのお布施で運営されてきましたが、いわゆる「檀家離れ」が進み、運営が難しくなりつつあります。それでも、社会に対してきちんと宗教的な価値を提供していくのであれば、どこかでお金は稼いでいかなくてはなりません。そういう中で、お寺も変化していかなきゃいけない時期に、電力というのは1つの方法としてすごく面白いと思いました。
TE
そう言っていただけて嬉しいです。今後、テラエナジーに期待することは何でしょうか?
池口さん
電力供給に対して不安を持っている人が多いんですよね。僕も、テラエナジーさんのパンフレットを周りの人や家族に配ったりしてるんですけど、電力高騰のことを気にしてたり、安定的に供給してもらえるのか不安に思っている声もよく耳にします。そこの疑問点や不安感を、テラエナジーさんが解決してあげることは大切だと思います。
TE
不安感を解消するために、具体的にどのようなコンテンツがあれば良いと思いますか?
池口さん
うちのお寺もそうなんですけど、YouTubeチャンネルを持っていることで、その団体や法人の信頼度が高まるんじゃないか、というのはこの1年ですごく感じましたね。YouTubeは檀家さんにも評判が良いんですよ。
池口さん
YouTubeをやるだけで、ここのお寺が生きてる感じがするんですよね。企業もたぶん同じで、企業の中の人がYouTubeをやっていたりすると「ちょっとここ良いかも」ってなりやすいと思うんです。
TE
YouTubeはやってみたいですね、貴重な意見ありがとうございます!他に何かこういうサービスがあったらいいのに、というものはありますか?
池口さん
テラエナジーと関わっている人たちと繋がれる場があるといい思います。世の中的にも、まだまだ再生可能エネルギーに関心が向いてないので、意識のある僅かな人がちょっとずつでも頑張っていかないとだめなので。そういう人たちが「顔を突き合わせながらやっていく場」というのはあっていいのかなと思います。
それと、この冬に電力が高騰したときに、メールマガジンで専門的な知見を送っていただけたことも有難かったです。電力に関する質の高い情報に接し、地球環境に配慮しながら生きていたいです。
TE
今、何か関心がある物事はありますか?
池口さん
「お寺の構造改革」に関心があります。自分たちで企画して、物を作って、広報するということが、SNSやYouTubeを使えば簡単にできる時代になりました。だから、僕たちが経典の中から読み取ったことをきちんと言葉で表現し、仏具も自分たちで作り、それをみんなと共有していく、という形でお寺文化を作っていける時代だと思っています。
今までの檀家制度の中でやっていくお寺の形ではなくて、お金の流れも含めて「僕たちの時代感覚で仏教を再構築したい」と思っていますね。
TE
最後に、池口さんの人生のテーマを教えてください。
池口さん
3年前によく使っていた言葉ですけど、「伝統とは革新の連続、伝統とは絶えざる革新である」という言葉があって。これは僕自身が使い出したものではなくて、知恩院の執事長をやっていた人が使っていた言葉らしいんですけど。
伝統だと思ってるものも、初めは新しいチャレンジから生まれるものなんです。最初から伝統なんてものは存在はしないし、伝統をかざしたところで伝統を守ることにならなくて。日々新しいものを作り出そうとする連続の中にしか、伝統はないんだと思っています。僕は伝統的な場所で生きてるからこそ、伝統にしがみつくんじゃなくて、常にフレッシュな気持ちでいられるような戒めとして、その言葉を大切にしています。