イベントは、坊主BAR、カウンセラーカフェ、セクシャルマイノリティBARなど、多岐にわたります。今回、オーナー店主である安彦恵里香さんにハチドリ舎への想いを中心にお話をお伺いしました。
Social Book Cafe ハチドリ舎
安彦恵里香 さん
この場所が、自分の居場所にもなっている
テラエナジー
ハチドリ舎では、ものづくりのワークショップやトークイベントを開催されていますよね。最近の活動や新しい取り組みについて教えてください。
安彦さん
コロナウイルスの影響で、オンラインの活動に切り替えました。ハチドリ舎では、ほぼ毎日イベントを開催しているのですが、そのイベントをオンラインとオフラインを同時開催したり。オンラインのイベントを増やしたことで、遠くの人も参加できるようになりましたね。
テラエナジー
色々と活動の形を変化してきたんですね。その中で気持ちの変化や、今後やりたいことなどはありますか?
安彦さん
そうですね、私は、変えるのではなく、しっかりと続けていくというのを大切にしてるので、「続けること」は意識しています。
今後やりたいこととしては、計り売りのお店や廃棄食材を売るようなことをしたいなと思っています。賞味期限が過ぎていても、消費期限は過ぎてないようなものを売るようなお店とができないかな、と考えていますね。

テラエナジー
面白いですね!そんな中で、どのような思いを持って活動されていますか?
安彦さん
「居場所」なんですよね、この場所が。自分の居場所にもなってるし、色んな人の居場所になってるなあと思っています。不特定多数の真面目な人や、社会課題に関心を持つ人、楽になれる場を求めてる人の居場所を作りたいという気持ちで活動しています。
テラエナジー
「居場所」について、もう少し詳しく教えてください。
安彦さん
私はいつもイベントの最初に「真面目なことを話しても引かれない場所が作りたい」と言っているのですけど、これは「自分のために、こういう場所が欲しい」と思って言っています。
私は、温暖化や政治のこと、色んな貧困の問題や差別など、社会で起きてる出来事についてよく話すんですけど、その度にちょっと煙たがられてきたんです。「出た、真面目な話」みたいな雰囲気になることに、ずっと胸を痛めてきました。

安彦さん
なので、そういう話ばっかりする場所があって、そういう話がしたい人とだったら別に煙たがられないんじゃないかなと思い、この場所を作りました。ハチドリ舎は今年の7月で丸4年になるんですけど、同じように思う人がたくさんいるからこそ、続いてきたなって思っています。
イベントも「ハチドリ舎があって良かった」って言ってくれる人たちがすごくたくさん居て。作って良かったなあと思いますし、長く続けたいですね。そして、より多くの人たちの居場所になったらいいなって思います。


テラエナジー
いつもイベントの企画はどうやって考えているんですか?
安彦さん
その時に話題になっている社会問題の中で、もっと学びたい、深めたいと思う、ものを選んで、講師を探して決めていくスタイルですね。自分たちが興味を持って知りたいことが全部企画になっていくので、無理にイベントを作ってる感じは全然無いですね。ただ、企画を考えるときの、視点と切り口はすごく大事にしています。残念なことでもあるんですけど、社会課題が尽きることはないし、知的探究心が旺盛なので、考えるのはそんなに大変じゃないんですよ。
「やめたほうがいいのかな」と思うことをやめて、自分の気持ちの蓋を取った
テラエナジー
活動している中で、なにか大変なことはありましたか?
安彦さん
10年以上前のことですが「もうやめた方がいいのかな・・・」って思った時もありました。
核拡散防止条約に、減らすだけでなく無くすという文言を入れる「ヒロシマ・ナガサキ議定書」がつくられ、それをキャンペーンするために絵本を売っていた時がありました。その売上資金で、ヒバクシャの方々と共に自治体首長に賛同署名を集める全国キャラバンしていたとき、本を売れる場所を探したり宣伝に協力してくれる人を求める中で、「広島の外の人が、広島のことを取り扱わないでいいよ」と言われたことがあって。「核廃絶は当たり前に誰の願いでもあるはずなのに何でこんなに伝わらないんだろう」って……。

安彦さん
でも、やめるとかの問題とかじゃなかったんですよ。結局、何度かそういうタイミングはあったんですよ。やめた方がいいんじゃないか、普通に働く方がいいんじゃないかって。でも、あの人が悲しいのは嫌だとか、環境破壊が許せないとか、この人が訳もなく殺されるのは嫌だっていう気持ちって湧き出るものなので、止められないんですよね。だから、この気持を止めるのは無理なんだなって。
テラエナジー
そっちを諦めたんですね。
安彦さん
やめた方がいいんじゃないかなって思うのをやめました。なんでやりたいことがあるのに言い訳ばっかしてんのかな、と。しょうがないの蓋で、感情を抑えつけるのをやめようと。そしたらすごく楽になりました。

対話することで、当事者と非当事者の距離が縮まる
テラエナジー
活動の中で大切にしていることはありますか?
安彦さん
「差を埋めること」です。イベントの場は、差を埋めたいという思いでに作っています。例えば、知識を持ってる人と知恵を欲している人を繋いだり、当事者と非当事者が出会う場を作ったり。
それこそ、セクシャルマイノリティの人と出会うことって少ないし、街ですれ違った人に「あの……もしかして……」だなんて尋ねられないじゃないですか。だから「セクシャルマイノリティBAR」というイベントを開催しています。
対話して気づくことによって、差が縮まるんですよ。「出会うと変わる」というか解るというか。それはセクシャルマイノリティだけじゃなくて、障害を持ってる人だったりとか、車椅子の人もそうです。
対話することで距離が縮まる。対話することで、もし電車の中で車椅子の人に会ったら、どんな風に手を貸してあげられるのかが分かるようになります。それってなんだか、日常生活の中で実践される優しさみたいなものが増えてく感じがしていて。優しい社会になっていくんじゃないかなって思います。

循環型のエネルギーシステムが、全世界に広がっていって欲しい
テラエナジー
最後に、テラエナジーでんきを知ったきっかけを教えてください。
安彦さん
テラエナジーの代表の竹本さんと木本さんがハチドリ舎に来てくださったのがきっかけです。そこで、電力会社をやっているというお話を聞いて。そのお話を聞いたとき、私はもう既に別の再エネ電気を導入していたんですが、うちは動力電源もあって、そちらは契約対象外だったので、一般の電気だけ契約していました。テラエナジーさんは、動力電源も一般の電源も契約できるとのことだったので、一括で同じ所に契約できるなら……とテラエナジー電気に切り替えましたね。
テラエナジー
今後、テラエナジーに期待したいことはありますか?
安彦さん
先日記事になった、年末年始の電気価格高騰の問題のようなことがあったとしても、構造自体への問題提起をしつつ、再エネをしっかり進めていって、石炭火力、原発、環境を破壊するような、人体に影響のあるような電気の作り方をしない流れを作っていってほしいです。循環型のエネルギーシステムが、これからこの全世界に広がっていって欲しいと思っています。
世界に比べて日本は遅れてるので。そんなすぐにはできるとは思わないんですけど、続けて欲しいなあと思っています。
テラエナジー
ありがとうございました!