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User's Voice

再生可能エネルギーは、環境のためだけじゃなく、社会や人のためでもある。

株式会社レスポンスアビリティ・足立直樹さん

Interview応援者さまの声を
お届けいたします

テラエナジーでんきでは、たくさんのユーザーさまが様々な想いを持って応援してくれています。個性豊かなユーザーさまの声をみなさまにお届けいたします。

ライター:南 歩実
滋賀県生まれ。京都在住。 大学在学中にフリーペーパーの編集・営業に携わる。卒業後、ディレクターとして、webサイト制作、イベント、交通広告、編集などに携わる。 やる気と元気が取り柄。美味しいご飯と音楽と洋服と柴犬が元気の源。 高校から続けているギターはいつでもそばにいる。

お寺や宗教は、もっと日常に溶け込んでも良い

テラエナジー(以下 TE)
まずはじめに、自己紹介をお願いできますか?

足立さん
足立直樹です。持続可能な社会を創ることがライフワークで、サステナビリティのコンサルティングをおもに企業に対して行っています。ずっと東京で大企業相手の仕事をしていたのですが、3年前に思いついて、会社ごと京都に引っ越して来ました。

TE
テラエナジーでんきを知ったきっかけは何だったんでしょう?

足立さん
最初、熊野英介さんが設立された信頼資本財団のシンポジウムの時にご一緒したんですよね。で、その時に竹本さんと名刺交換をしたのがきっかけです。
私は環境に関わる仕事をしているので、テラエナジーでんきに切り替える前も、他の再生可能エネルギーを使用している電力会社と契約していました。シンポジウムの時にテラエナジー でんきを知り、どうせだったら京都の会社にしたいなと思いました。そしてクレジットカードでも簡単に申し込めるようになったので、そのタイミングで切り替えました。

TE
その時の率直な感想はどんなものでしたか?

足立さん
面白いところに目をつけたなあと思いましたね。「寺(テラ)」ってエネルギーの単位でもあるので、そういうところも繋がっていて面白いなって思いました。あと、「テラ」って、地球のテラも兼ねているんじゃないかと思うんですけど、ネーミングがすごく良いなあって思いましたね。

私は以前から「お寺や宗教家の方はこれからどういう風に社会に関与していくんだろう」と思っていました。宗教というと、いまの日本ではお葬式や法事などの特別な場面に限定されがちだと思うんですが、もうちょっと宗教って日常的で良いんじゃないかと思うんです。日常に溶け込む1つの方法として、お寺の方が再生可能エネルギーに目をつけたっていうのはすごく良いなと思います。

足立さん
再生可能エネルギーってまずは環境のためではあるんですけども、決して環境のためだけじゃなく、社会や人のためでもあると思っています。よく「地球環境が」って言うと思うんですけど、何のための地球環境かっていうと、やっぱりそれは最終的に人のためなんですよね。そういう意味でも、それをお寺さんがやるのはすごく良いなと。

TE
ありがとうございます。日本の再生可能エネルギー(以下:再エネ)について、足立さんはどうお考えですか?

足立さん
私は、2000年くらいから今の仕事をするようになったんですけど、それまでは基礎科学の研究者をしていました。
その当時は、再エネの技術は日本が1人勝ちだったんですよね。太陽光パネルも日本がほとんど作っていました。ところが、この20年間、再エネは全然日本に広がっていないんです。太陽光パネルに関しては、世界的にみたら日本のシェアは0.3%になってしまっています。

また、今国内で、再エネで頑張っているのは、本当にいくつかの村や町みたいな、すごく小さな規模のところのみです。本当はもっと日本各地でやらなきゃいけないと思うし、できるんですよ。それができないとすごくもったいないと思うんですよね。

サステナビリティを生活に取り入れる時に、「電気を切り替える」という選択肢を知っている人はまだまだ少ない

TE
もっと日本中に再エネが広がっていくように頑張りたいです。最終的に、テラエナジーでんきを選んでくださった決め手はどこにありましたか?

足立さん
「誰が経営してるのか」というところはすごく重要だと思います。どこかの誰か知らない人ではなくて、自分が知っているところで、信頼できるところにお金が落ちていくってことがすごく重要だと思い、テラエナジーでんきを選びました。

TE
ありがとうございます。そんな中で、今後テラエナジーでんきに期待したいことはありますか?

足立さん
最近、サステナビリティに興味がある若い人って増えていて、洗剤を使わない、エコバックを使う……とか、そういう話は皆さんよくしていると思うんですけど、電気を替えましたっていう人はほとんどいないと思います。
色々と取り組んでいる人達って「ちゃんとしたことをやりたい」という気持ちはあると思うのですが、やっぱりまだまだ届いてない話や、知らないことが多いと思うので、その層へアプローチして欲しいなと思っています。

京都には、暮らしの知恵やサステナビリティのヒントが沢山ある

TE
ここからは、足立さん自身についてお伺いできればと思います。今1番関心があることは何ですか?

足立さん
「持続可能な社会を作る」というのが1番関心があります。
元々自然環境の研究者やっていることもあって、以前は、手付かず生態系とか、生物の世界に興味あったんですが、最近は人の方に興味が移ってますね。
僕が学生の頃は、人間の生活を良くするため、便利にするために自然破壊が行われてて、開発と環境の対立が起きていたんです。ところが最近は、人間の生活もどんどん悪くなってきていますよね……。人間の生活を良くするために環境を破壊するんじゃなくて、環境も破壊するし人間の生活も破壊するし、もうめちゃくちゃなわけですよ。そういう意味で、貧困の問題や、生活に困っている人たちのことっていうのはすごく気になっています。

足立さん
誰もが普通の暮らしができる、安心な暮らしができるということが、本当の意味で持続可能じゃないかと思っています。そこには、経済的なことも含まれるし、もちろん社会的な問題、差別とかそういうのも含まれるんじゃないかなと。

あと、京都って古い町じゃないですか。土地も狭く限られている中で、1000年間都市をやってきた町です。限られた場所の中で暮らすことで、色んな知恵が蓄積されてるんじゃないかと思うんですよ。なのできっと、色んなサステナビリティのヒントが京都にあるんじゃないかなと思っています。それをきちんと紐解くことと、これからの社会にどういう風にその知恵を使えばいいのかということにすごく興味を持ってます。

TE
すごく面白い考えですね!

足立さん
京都以外にも、古い都市だったところは世界中に沢山あるわけですけれど、同じ都市のままずっと長く続いているところは限られているんですよね。長く続いているところは、やっぱりそれなりの工夫が色々あると思います。

例えば、坪庭ってあるじゃないですか。坪庭をよく見てみると、本当に色んな植物が植えてあって、それぞれの季節が味わえるようになってますよね。あれって、町の中に住んでいながらも、季節感を味わうことができる仕組みなんじゃないかと思うんです。

昔の人々は「季節感を反映させる」という仕組みを作ることで、町の生活と自然を繋ぐことを意識的にやってたんじゃないかと思うんですよ。坪庭のように色んな工夫をしていたから、京都は1000年も都市が続いていたんだと思います。

TE
ありがとうございます!最後に、足立さんが日々大切にしていることを教えてください。

足立さん
1人ひとりがもっと自由になることが大切だと思っています。
日本は同調圧力も強いですし、色んな意味で押さえつけが厳しいなと思う瞬間があります。僕は、周りからよく「自由にやっているね」と言われるんですけども、実は結構意識的にやってるんです。どうして意識的にやっているかというと、「こういうことをやっても良いんだよ」ということの、見本になりたいんです。

はじめは研究者をやっていましたけれど、国立の研究所を若いうちに辞めました。それは周りの人からすれば常識はずれの行動だったんです。だけど、辞めてもなんとかなる訳ですよね。大袈裟な言い方をすれば、自分の行動が「そういうこともしても良いんだよ」という見本にはなればいいんじゃないかと思っています。

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