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コラム

代表閑話「一周年を迎えて思うこと」

代表取締役社長の竹本が日々感じていること、考えていることを書きなぐる、月一更新の代表閑話。

知らないってホントに怖い…。

電力業界に参入しての実感です。この社会はなかなかに歪(いびつ)だなぁ、と感じています。電気料金ひとつとっても、既得権益を前提とした、持てる者が持ち続けることができる工夫が満載です。本当によくできた仕組で、感心させられます。

ポイントは人びとに「考えさせない」こと。何も電力業界だけでなく、多くのビジネスが顧客を考えさせないようにしておいて、不安をあおり、欲望を掻き立てて、購買行動へつなげようとしているように見えます。そうして、コントロールできる対象が増えれば、それだけ富の偏りは安定するのでしょう。世の中は残念ながら善意でできている訳ではないようです。

エネルギー問題、環境保全、原発、再生可能エネルギーに関する情報は、どれが本当の事なのか分からなくなってしまいます。そんな時、ぼくが基準としているのが「〇〇によって傷つく人は居るのか?」という問いです。そうすると、複雑すぎて良く分からないやと思考停止してしまった自分自身に、熱い血が通いだすのです。

思考停止すれば、容易に誰かのコントロール下に組み込まれてしまいます。実際、起業をしてからも何度もこの罠(?)に引っ掛かりそうになりました。そんな時に、本当にそれで良いのかと問うてくれるとても面倒くさい周囲の人たちは、めちゃくちゃ有難く掛け替えのないぼくの宝物です。

みずからの心に問いつづけ、一つひとつを納得して行動できてこそ、地に足のついた人生になるのだと思います。考えることなく他から与えられた気持ちよさや満足感は、短期間でみると幸せなれるのかもしれない。でも、困難に陥ったとき、大事なものを守らねばならないとき、人生に迷ったとき、考える力を奪われつづけていると、ここ一番で踏ん張りがきかなくなってしまいます。

こんな事を思いながら事業を作りこんでいますので、当たり前のことですが、テラエネに関わる人みんながしっかりと考えることができるように情報の透明化を大切にします。テラエネのファンになってもらえるような、好きだな~と思ってもらえるような仕組みをつくっていきます。

おてらの電気は寄付つきでんき。皆さんの電気料金が社会に還元される仕組を組み込んでいます。その使い道をぜひ皆さんと一緒に考え、皆さんと一緒に行動したい。そうして人生の一部を共有する輪が少しづつ拡がり、体温を感じるような小さなつながりが、たくさんたくさん折り重なる先に、仕合せがあるのかなと考えたりしています。

私の支えとなっているお釈迦様の遺言に、自灯明、法灯明という言葉があります。

『弟子たちよ、おまえたちは、おのおの、自らを灯火(ともしび)とし、自らをよりどころとせよ、他を頼りとしてはならない。この法を灯火とし、よりどころとせよ、他の教えをよりどころとしてはならない。』

自らをよりどころとして、法をよりどころとする。すなわち法則を軸として自らが考え続けながら歩んでいくということ。ぼくの場合、その法則は仏法です。一人ひとりがそれぞれ大事にしている生き方や、こう在りたいと思える人生は様々です。その様々なままで、ちょっとずつ重なり合いながら、それぞれが自分の在り方に頷きつつ、今のこの世を素敵な居場所にしていきたいですね。

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