京都市立芸術大学移転等の新たなまちづくりによって大きく変化する京都駅東部(崇仁地域)にて、まちと共にあった小学校、市営住宅、保育所などで命を育んできた樹木の挿し木を媒介とし、地域の皆さんや様々な人たちと見守ることで、土地の記憶や人の繋がりを継承していくことを目指すプロジェクトです。
プロジェクトに関わってくださる方や専門家の方と相談の上、いずれこれらの挿し木を崇仁地域やその他ご縁のある、しかるべき場所に地植えすることを目標にしています。すべての挿し木の地植えが完了するまでの間、挿し木の成長とともに完成する作品制作も行います。
いま、京都駅の東側にある崇仁地域は新たなまちづくりによって大きく変化しつつあります。再開発に伴い地域にあった元小学校・元市営住宅・元保育所などの建物も取り壊されることとなり、この地域で長い時間をかけて育まれてきた樹木も伐採される状況となりました。私たちは専門家の協力のもと、これらの樹木の枝を採取し挿し木として命をつなげ、その成長を多くの方々と共に見守ることで、土地の記憶や物語、そして人の繋がりを継承していくことを目指しています。
本プロジェクトは、2019~2020年度のHAPS(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)主催による京都市「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」のモデル事業の一環として、アーティストの山本麻紀子がスタートさせました。2021年、崇仁すくすくセンター実行委員会を立ち上げ、地域にある「崇仁デイサービスうるおい」「京都市下京・東部地域包括支援センター」との協働を通じ、様々な方との関わりを創りだしながら活動を行っています。
現在では地域に住むご高齢の方々や子どもたちだけでなく、崇仁地域で活動する団体や店舗の皆さま、そして2023年にこの地に移転した京都市立芸術大学の学生たちにもプロジェクトに協力いただき、地域に根差した活動を続けております。全ての挿し木の地植えが完了する目途である2030年までの間、私たちの活動に参加したり見守ったりしていただければ嬉しいです。