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公益財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン 名古屋支部

Activity活動内容

「メイク・ア・ウィッシュ」とは英語で「ねがいごとをする」という意味のボランティア団体です。3歳から18歳未満の難病と闘っている子どもたちの夢をかなえ、生きるちからや病気と闘う勇気を持ってもらいたいと願って設立されました。

メイク・ア・ウィッシュの活動は、子どもの夢をかなえて「あげる」のではなく、夢をかなえるのに必要な、さまざまな手配や配慮をしてそのお手伝いをすることです。

子どもたち一人ひとりのために、子どもの家族と力を合わせ、夢の実現というかけがえのない体験に向かって進んでいきます。それが明日への生きる力となれば、どんなに素晴らしいことでしょう。

これからもひとりでも多くの子どもたちの夢をかなえるお手伝いをし、素晴らしい笑顔と出会うために、メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパンは活動を続けています。

Interview子どもたちの夢を叶えるお手伝いをするにはまず自分が幸せでいること

原順子さん
公益財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン 名古屋支部

メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン 東京本部で1995年よりボランティアとして活動に加わり、2006年より職員として働くようになり、同年名古屋支部に転勤で移動。

「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」は、難病と闘っている子どもたちの夢を叶え、生きる力や病気と闘う勇気を持ってもらうことを目指して活動している団体です。2022年で30周年を迎えました。

「メイク・ア・ウィッシュ」とは英語で「ねがいごとをする」という意味があります。もともとはアメリカで始まり、現在全世界で、日本を含む約50カ国で活動しています。今回、名古屋支部事務局の原順子さんにお話をお伺いしました。

ライター:黒木 萌
宮崎県延岡市生まれ、在住。大学卒業後、企業で総務、人事・勤労業務を経験。通信制高校サポート校での勤務を経験。文章を読むことと書くことが好きで、本に関するイベントを多数企画。最近の癒しは絵を描く(特に色を塗る)こと。好きな色は青で、春の海が好き。今年から始めた畑にほぼ毎日通っている。

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病気と闘っている子どもたちに勇気や生きる力を持ってほしい

TE
まず初めに自己紹介をお願いします。

原さん
私は今「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」名古屋支部で、事務局職員として働いています。かつて友人が小児がんと闘っていたことがあります。その友人が「海に行きたい」と言っていました。「病気が治ったら」ということで先延ばしにしてしまいました。

その時新聞記事で、日本でメイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパンが活動をしていることを知りました。その新聞記事を見て、「夢」という言葉が好きだったということと、小児がんと闘っていた友人のことがあったので、メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパンに電話をして、ボランティアを始めました。

東京でボランティアをした後、職員として働くようになりました。それからいつの間にか転勤で名古屋に来ての今です。

素敵な笑顔でオンラインインタビューを受けてくださる原さん

TE
難病の子どもさんの夢を叶えるお手伝いをする活動をしていらっしゃるということですが、もう少し詳しく教えていただけますか。

原さん
3歳から18歳未満の難病と闘う子どもたちのことを「ウィッシュチャイルド」と呼んでいます。厚生労働省が定めている難病とはちょっと違いまして、「難しい病気」にかかったお子さんの夢を叶える活動をしています。大きく分けると「~に行きたい」「~に会いたい」「~になりたい」「~がしたい」「~がほしい」という5つの分野でひとりひとりの夢を叶えるお手伝いをしています。

闘病生活を送っている子どもたちは、「病気が治ったら」と夢が先延ばしなんです。自分の夢を叶えるのは、ウィッシュチャイルド本人なんですけれども、闘病生活を送っていると、やはり夢の応援団の力が必要です。現在病院で病気と闘っている子どもたちに、勇気を持ってほしい、生きる力を持ってほしいという思いで、夢実現のお手伝いをさせていただいてます。

夢を叶えるのはあくまでウィッシュチャイルド本人

TE
ホームページにも、子どもの夢を叶えてあげるのではなくて、夢を叶えるのに必要なお手伝いをすると書いてあったのがすごく印象的だったんですけども、その辺に団体としてどんな思いがあるのでしょうか。

原さん
おっしゃる通り、夢を叶えるのはウィッシュチャイルド本人なんです。ウィッシュチャイルドの夢に対する思いに、たくさんの人たちが夢の応援団となって応援し、今まで奇跡をたくさん見てきました。メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン自体はまだまだ日本で知られていない団体ですが、これまでに、子どもたちの夢を叶えるために、スポーツ施設やゲームセンターで有名なアミューズメントスクエアさんなどにも協力いただいています。

ウィッシュチャイルドの思いをお手紙にして送ったりすると、そのウィッシュチャイルドの思いに心を動かされて、多くの方や団体が夢の応援団になってくださるんですね。だから私たち夢の応援団の心を動かすのはやはりウィッシュチャイルドで、夢を叶えるのはウィッシュチャイルド本人です

TE
原さん個人としてはどんな思いを持って活動されてますか。

原さん
子どもたちには叶えたい夢を第一希望から第三希望まで順番をつけてお聞きするんですけど、力不足でできないことがあったり、ウィッシュチャイルドの体調や、コロナ禍でお出かけに制約が多かったり、あるいはドクターストップがかかったりしたら、どんなにウィッシュチャイルドの思いが強くてもお手伝いすることができないんですね。

だから感染が心配で、東京ディズニーランドまでは行けないときには、東京ディズニーランドでしか買えないぬいぐるみをプレゼントすることで、第2第3の夢を叶えさせていただいてます。つまりその子の現状を考慮した上でお手伝いさせていただいてます

たとえば、「今は東京ディズニーランドまで行けないから、名古屋市内のホテルで一泊お泊りね」と、ディズニーのぬいぐるみをプレゼントして、お部屋をディズニーのキャラクターで飾り付けるお手伝いをしたことがあります。

その夢が叶うまでは、ご本人も「なんだ、ディズニーランドには行けないのか」と残念がったり、ご両親も「それしかできないですよね」と言われたりするんですが、夢が叶ったときは、どのウィッシュチャイルドも目を輝かせます。よく言われるのは、「ホテルの方の熱いお心に感謝してます」ということで、「ディズニーランドには行けない代わりに、ディズニーのキャラクターで飾り付けられたホテルに泊まる夢にしてよかった」という声をいただいています。

もう一つは、ウィッシュチャイルドの夢のビジョンがどこにあるかということを考えます。お買い物がしたいというウィッシュチャイルドがいて、私たち大人の考えでは、デパートにお願いして、ブランド物の何かしらとか、お洋服をいっぱい買いたいのかしらと思うのだけれど、よくよく聞いてみるとそうではなくって、近所のコンビニに行きたかったそうなんです。

小さい頃に病気になってしまったから、なかなかお買い物に行く機会がなかったんですね。でも唯一覚えているのは、お母さんと近所のコンビニに行った思い出があった、と。驚いたんですが、大人が考える素敵な夢や大人がやってあげようって思いではなく、その子の夢のビジョンがどういうものなのかを、しっかりと考えてお手伝いをさせていただきたいなと思っています。

がんばって夢のお手伝いをしているなかで自分が幸せをもらっていた

TE
これまで活動されてきた中で、嬉しかったことや面白かったことはありますか。

原さん
「ありがとう」と言われると嬉しいんですけれども、お礼を言われなくても、そのときのウィッシュチャイルドの笑顔が嬉しいです。また、「すごく楽しかったよ」と、字を書くのにも大変だっただろうなと思うのに、一生懸命書いてくれたメモ書き一つがすごく心を幸せにしてくれたりもします。

コロナ禍になってから、制約が多く、今までできたことができなかったり、主治医の先生と相談しながらも、壁にぶつかってばかりでした。寄付金集めも大変な中で、「それでもウィッシュチャイルドの願いは止まらないし、何とかして私が頑張らなければ、ウィッシュチャイルドの笑顔は輝かない」と思って、コロナ禍になってからも頑張ってきました。

でも、ふと気がつくと、制約の中で夢が少し小さくなってしまった、夢の形が変わってしまったウィッシュチャイルドがほとんどだったんです。私がそれに気がついた時に少し寂しくもあったのですが、夢が小さくなっていたとしても、全てのウィッシュチャイルドの顔は笑顔で輝いていました。私は自分が頑張っているつもりだったんですけれども、そうではなくて、ウィッシュチャイルドに支えられているな、幸せをもらっているなということを、コロナ禍になって改めて実感しております。

自分自身が毎日幸せでいるように

TE
原さんは日々どんなことを大切にして過ごしていらっしゃいますか。

原さん
私はよく「ウィッシュチャイルドの皆さんの夢が素敵に叶うようにというのが私の夢です」とお話してるんですけど、いつも気をつけてることは、「私自身が毎日幸せでいること」です

今までお話したようにウィッシュチャイルドから喜びをいただいていることもあるんですけれども、時には力不足でうまくいかないことがあり、へこむこともあります。

それでも「私は自分を犠牲にして、あなたたちのために夢を叶えてるのよ」と卑屈にならないように、私自身、幸せでいるようにと思っています。自分はいつも幸せなんだなと感じながらやっていかないと、相手にもその嫌な感覚が伝わってしまうので、絶対にウィッシュチャイルドの夢の実現のお手伝いはできないです。私自身がつらいことがあっても毎日リセットして、ストレスも解消するように、毎日笑って、毎日美味しいものも食べて、楽しく過ごすようには常に努めております

大切な人の死を乗り越えることは生きている間の大切な仕事

TE
僧侶が起業したテラエナジーらしい質問もさせてください。生まれて生きて死んでいくという「死生観」を教えてください。

原さん
死については仕事的にもさまざまな場面で考えさせられることがあって、私自身、死ぬのは怖いんですけれども、まず大切なのは、今どうやって生きるかということだと思っています。

それともう一つは、冒頭にお話した友人のこともそうですが、身近な人を亡くしたときに、大切な人の死を乗り越えることが、生きてる間では大切なお仕事なんだなということを実感しております。

TE
ありがとうございます。死生観に繋がる質問として、最後の晩餐に何か食べるとしたら何を食べたいですか。

原さん
私は日本食が一番好きなので、和食が食べたいです。それと、大阪生まれなので、たこ焼きは食べたいなと思います。海外の美味しいものはいっぱいあっても、最後は和食が食べたいです。ご飯とお味噌汁とお刺身がいいかな。

TE
ありがとうございました!原さんがウィッシュチャイルドの夢を大事に思って日々を過ごされていることがひしひしと伝わってきました。あなたも夢の応援団に加わってみませんか?

団体情報

設立
1998年4月1日
活動中心地域
名古屋

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