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アジアで学校を創る 育てる 仲間になる

NPO法人 AEFA アジア教育友好協会

Activity活動内容

わたしたちは各国パートナーとともに主に少数民族児童生徒が学ぶ学校や図書館の建設”子供が活動の真ん中にいる”教育支援プロジェクトを継続しています。

学校建設は「地域の自立への第一歩」。 
建てて終わりではなく、教育支援を通して見守り、地域力を高めるお手伝いをします。

日本の子供たちにアジアのお友達や学校のお話をしたり、理解や交流を深める活動も。
共にアジアに暮らすわたしたち パートナーシップ精神で学び合い、生きる力を次世代へとつないで参ります。

Interview時間をかけて人が変わっていくことを信じて。アジアの教育環境支援を行う

金子恵美さん
NPO法人 AEFA アジア教育友好協会

1970年生。学校卒業後、機械メーカー・ホテルなど様々な会社を経て、2006年3月AEFAに参加。古参事務局メンバーとして現在に至る。2021年より在山形・在仙台ベトナム人協会(TVA)のオンラインボランティアに参加。ベトナムの方を中心に、日本語の勉強や交流プログラムをお手伝いしています。50歳を過ぎ、心静かに穏やかに生きられるようになりたいと思っています。コーヒーとワンコが大好きです。

『AEFA(アエファ)アジア教育友好協会』は、地域住民と一体になって学校建設、学校運営を推進することで、アジアの教育環境を支援する団体です。

学校建設等を通じてアジアの主に少数民族のための教育を支援し、住民参加による地域の自立支援を行い、パートナーシップ精神で学び合い、理解を深める交流を行っています。今回、事務局長である金子恵美さんにAEFAへの想いを中心にお話をお伺いしました。

ライター:黒木 萌
宮崎県延岡市生まれ、在住。大学卒業後、企業で総務、人事・勤労業務を経験。通信制高校サポート校での勤務を経験。文章を読むことと書くことが好きで、本に関するイベントを多数企画。最近の癒しは絵を描く(特に色を塗る)こと。好きな色は青で、春の海が好き。今年から始めた畑にほぼ毎日通っている。

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関わる人たちに対して「誠実である」こと

TE
まず初めに、金子さんが団体に入ったきっかけを教えてください。

金子さん
前の会社を辞めた時に、当時の同僚から誘われたのがきっかけでした。2006年の3月から、当時は週1回のアルバイトとして参加しました。その年のうちにラオスの現場に連れて行っていただいて、その時にさまざまな現場を見ました。

学校やそういったプロジェクトはラオスですごく必要とされているけれど、日本ではなかなか知られていないですよね。その中でどういうご縁か、私がここの村の人たちに実際に会って関わったことは、自分の意思だけでは決してできないことだったと感謝しています。さまざまな人たちの助けがあって今ここにいます。だから現地のことを「大変だな」で終わってはいけないという思いが、一番長くここで活動している原点です。

金子さん

TE
どんなことを大事にされて活動されていますか。

金子さん
私たちが関わる方々はそれぞれ状況が異なっていて、現地の方々や日本国内の支援者、ボランティアさん、それから学校とさまざまいらっしゃいますが、基本的には誠実であることです。たとえば支援者さんに私たちの活動は見えにくいです。もちろん現地に行って、開校式とか交流会に参加される方もいらっしゃいますけど、皆さんじゃないです。私たちの活動を信じて託してくださっています。だから誠実であることは一番大事にしていることです

支援者さんだったら、「学校を作っていきたい」とか「寄付をしたい」という時、その裏側にもっと大きな想いがある方もいらっしゃいます。それをコミュニケーションを通して共有したり、「どうしてこの方はそういうことをしたいと思っていらっしゃるんだろうか」「どうしてその中でもこの団体に興味を持ってくださったんだろうか」と想像したりします。

学校を待っている地域や、プロジェクトをやりたいという現場はたくさんあります。「この支援者さんにはここの村の皆さんと出会ってもらったらいいかな」と、感覚的に思ったりします。ラオスに行きたいと言われている方でも、さまざまな事情でなかなかそれが実現しない方もいらっしゃる中で、タイミングよくすぐに現場に行ける方もいらして、「出会い」はあるのかなと思います。「現地に呼ばれてる」とよく、AEFAの中では言ったりします。

ベトナムの村

AEFAがかかわることで、村が変化していく第一歩になる

金子さん
現地の方たちが支援してもらうのは当たり前だと思ってしまうのは良くないことだと考えています。ラオスの教育局や行政の方も、NGOのカウンターパートの方も、今は十分にそれを理解してくださっています。

AEFAの人が行けなくても、現地の皆さんでAEFAプロジェクトのことを「決して誰かが来て何かしてくれるというんじゃなく、自分たちも一緒になって参加して、自分たちでできることは何だろうと話し合ったりして一緒にやっていくプロジェクトなんだよ。それでも一緒にやりたいですか」と説明してくださいます。

それに合意してくれた村しか私たちも訪問はしないです。なので訪問する時にはもう準備ができていて、この人たちの信頼を裏切ったら駄目だよねという責任があります。「村の子どもたちの教育をすごく考えて何回も話し合ってきたんだ」という時に、「ごめんなさい、できないです」は、できるだけ言いたくないというか、言えないです。

TE
村からすると、「自立して一緒にやっていく」という感じですかね。

金子さん
建物が建つことはすごく大事なことではありますが、学校が建つことがゴールではないです。少数民族の方たちはその時が初めて村の外部の人たちと協働する機会になります。それは役人さんだったりNGOさんだったり大工の棟梁さんたちだったりAEFAみたいな外国の人たちだったり、いろいろな新しい窓が開きますし、これまでにない経験をする第一歩でもあります。その経験をきっかけにして、また次につながるスタートだと感じています。

たとえば、現地の方は稲作や農業で生計を立てています。そんな中、AEFAとの学校プロジェクトが走りだします。それでも季節は巡っていくので、村の人たちと話し合って班に分けて、一班がプロジェクトを手伝っているときはその人たちの田んぼは他の班の人たちが代わりにやるなど協力関係を作ったりします。これまで、そういった話し合いの場や協力関係がなかった村の人たちが、学校プロジェクトに関連して、何か問題が起こったら話し合いの場でみんなで解決していくという経験を積んで、村の人たちに変化が起こります。AEFAプロジェクトが入るのはその第一歩になるのかなと考えています。

ラオス村人の集会

地域の中でいい循環が生まれる教育支援プロジェクト

TE
今まででうれしかったことやおもしろかったエピソードがあれば教えてください。

金子さん
全員を見守ることができるわけじゃないですけども、お子さんたちが大きくなっていくのが分かるのがうれしいです。たとえば小学生だった子が何年か後になるとすごく大きな青年に成長していて結婚していたり、学校を卒業して職業訓練校を今年無事に卒業していたりと、そういうことが感じられるのは幸せなことだと思います。

ラオスは少数民族の方々がたくさんいらっしゃって、ラオス語が分からない方たちもおられます。学校でラオス語を習って、その次に英語を外国語として学びます。Facebookとかで、学生さんたちが頑張って学んだ英語でメッセージを送ってくれたりとかするのもすごく嬉しいです。日本語を自分で勉強して、私たちが行ったら、ひと言ふた言でも日本語で話そうとしてくれたりとかもあります。ただ勉強するというよりも伝えたいことがあるんだろうなと思います。

TE
面白かった活動はありますか。

金子さん
小学校のお兄ちゃんお姉ちゃんが先生代わりになって、学校に入る前の子たちに手の洗い方を教えているんですけど、こういう教育支援プロジェクトが好きです。幼稚園がないので、小さい子たちは集団生活に全然慣れていなくて、学校に行ける年齢になっても集団の中に入ることができず、学校が嫌になっちゃうんです。こういう活動があると、自分の村のお兄ちゃんお姉ちゃんたちが教えてくれるので、小さい子にとっても楽しくて学校が楽しみになってすごくいいです。

上の子たちにとっては、自分がリーダーになって人前に出て活動するというすごく画期的な体験で、自分たちも誇りになるというか「やればできる」という体験になります。楽しいし、みんなからも「すごいね」と言ってもらえる機会にもなります。

学校発で手洗いの知識が村の中に広まったりもします。外部の人が来て「こうしなさい」と言うよりも、自分の子どもが「ご飯を食べる前にはちゃんと手を洗わなきゃいけないんだよ」と言うと、保護者さんたちも素直に「そうなんだね」といい循環が生まれていくので、教育支援プロジェクトが一番面白いと思っています。

ラオスでの手洗いでの様子

TE
大変だったことや苦労されてきたことを教えてください。

金子さん
現地では、振り出しに戻っちゃうことがあります。積み重ねていっても全てが変わることはないんです。人が変わっていくにも、時間はかかるんだろうなと思います。でも、AEFAの教育プロジェクトが関わることで、人が成長していくとか、時間はかかっても変わっていくと信じているからこういう活動をしています

「かわいそう」だから支援するわけじゃない 一緒に社会を変えていく

TE
生きていく上で大事にしているテーマを教えてください。

金子さん
自分1人では何もできないと考えています。プロジェクトでもたとえばラオスの子どもたちが「かわいそう」と言われることがあるんですよ。私はその「かわいそう」に違和感があります。たとえばラオスの子たちの生活だったら、すごいところがあるなあとか、たとえば考え方というか感じ方というかなんでこんなにいつも笑顔でいられるんだろうと思うことがたくさんあって、それを知ってほしいです。

単にかわいそうだから支援するとかじゃなくて、互いに学び合って、一緒にこの社会を変えていこうとしています。自分が今できる立場や立ち位置で参加すれば良くて、私たちはAEFAでこういうことをやっています。ボランティアになり、試験的に参加される方もいて、それぞれの立場で参加しています。

 

TE
僧侶が起業したテラエナジーらしい質問もさせてください。生まれて生きて死んでいくという「死生観」を教えてください。

金子さん
生まれてくる時もこの世に来るのが怖かったんじゃないかなと思っています。だとしたらたぶん死ぬこともそこの前の世界に戻っていくということなのかなと、なんとなく思っています。そう考えると、それはそれで楽しみです。健康も状況もいろいろなことが与えられて、1人じゃできなくて、今生きられているので、その間生きることは精いっぱいやりたいなと思います。

TE
最後の晩餐には何が食べたいですか?

金子さん
白いご飯と梅干です。塩ラーメンが大好きなんですけど、死ぬ前って言われたら、ご飯が食べたいです。

TE
ありがとうございました!金子さんが活動する背景にある想いが伝わってくるお話でした。アジアの少数民族の子どもたちのために「AEFA アジア教育友好協会」を一緒に応援してみませんか?

団体情報

設立
2004年6月
活動領域
学校建設事業・国際交流事業
活動中心地域
ベトナム、ラオス、タイ、スリランカ、マレーシア、日本

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