2022(令和4)年1月11日(火)付の京都新聞に、京都市と弊社が協力して開催した宗教者向け環境問題研修会「仏教が環境問題に関わる意義とは 〜実践事例からヒントを探る〜」の様子が掲載されました。
仏教とエコ姿勢共鳴
縁起説(独立した存在何一つない)/自然(あるがまま)
京で教団の再エネ促進セミナー
仏教教団に再生可能エネルギーの利用促進について理解を深めてもらうセミナー「仏教とエネルギー 環境について考える」がオンラインで開催された。京都市地球温暖化対策室が主催し、宗教活動とエコロジーの関わりについて先進事例の報告などが行われた。
セミナーでは、僧侶たちが起業した新電力会社「TERA Energy」(テラエナジー、京都市右京区)の取締役で恵光寺(大阪府八尾市)住職の本多真成氏が登壇した。
本多氏は、キリスト教では神が人間に自然を支配する地位を与えたとされることから、環境問題と宗教の結びつきが強いと指摘。一方で仏教は環境問題と結びつきにくく、あまり研究が進んでこなかった現状を解説した。
その上で、北欧の哲学者が唱える「ディープエコロジー」の考え方を紹介。数値目標の達成だけでなく、長期的な視点で環境保護に取り組むには、人間の根本的な変革が必要であるとの主張に対し、仏教の「独立した存在は何一つない」とする縁起説や、自然(あるがまま)といった姿勢は、ディープエコロジーに近く、注目されつつあることを説明した。
東京都江戸川区の大河内秀人・寿光院住職は、寺の屋根に市民出資の太陽光発蠍設備を設置したり、省エネ家電への買い替えに融資制度を設けたりと、寺を拠点に市民活動を展開してきた成果を報告した。
認定NPO法人「気候ネットワーク」(京都市中京区)の研究員は、地球温化が人間活動の影響であると断定されたことを踏まえ、再生エネの利用がより重要視されている現状を解説した。
セミナーは、2050年までの「二酸化炭素(CO2)排出量正味ゼロ」を掲げる市が企画。消費エネルギーの全量を再生エネに切り替える取り組みへの参加を仏教関係者に呼び掛けた。(高橋道長)
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【宗教関係者対象】仏教が環境問題に関わる意義とは 〜実践事例からヒントを探る〜